Columnマンション経営コラム

マンション経営の失敗とは?失敗事例と赤字や借金を防ぐ方法

2021.09.26

マンション経営の失敗とは?失敗事例と赤字や借金を防ぐ方法

マンション経営の失敗とは、全体の収支が赤字になってしまうことです。

もし毎月の家賃収入が赤字であっても、最終的にその物件を売った後、全体の収支として利益が出たのであれば、そのマンション経営は成功と言えます。
ただし、その逆のケースもあり、最初の数年は毎月の家賃収入が黒字で喜んでいたけれども、次第に赤字になってしまい、更に最終的な売却時にも希望の金額では売れず、全体の収支を見ると赤字になり、他で借金をすることになってしまった…という事例もあります。

そんな失敗に陥らないようにするためには、マンション経営でよくある失敗を、事前に学んでおくことが大切です。
マンション経営の失敗は、いくつかのパターンに分けられるため、事前に失敗パターンを知っておけば、自分の物件がどの失敗リスクが高いのか、事前に判断することができますし、失敗を防ぐための対策もとることができます。
反対に、どんなことで失敗するケースが多いのかを知らずにマンション経営を始めてしまうと、後で想定外の出費がかさんだり、入居者が現れなくなったりしてしまうことで、赤字につながりやすくなってしまいます。さらに一時的に赤字になるだけでなく、早いうちにその失敗を自覚することもできないので、対応も後手に回り、気づいたときには立て直せない段階になってしまうリスクも考えられます。

そこでこの記事では、そんな事態を避けたい人に向けて、以下について詳しくお伝えします。

・よくあるマンション経営の失敗事例
・マンション経営で失敗しやすい人の特徴

さらに、マンション経営の失敗を防ぐため、以下も解説します。

・マンション経営に失敗しないための方法
・失敗しないマンション経営用物件の選び方
・失敗しないためのマンション経営の方法

この記事を最後までお読みいただくと、マンション経営のよくある失敗パターンを理解できるだけでなく、失敗を防ぐための具体的な方法を知ることができますよ。マンション経営は高額な出費を伴うビジネスです。失敗しないために万全の準備をして、成功を目指していきましょう。

1.マンション経営の失敗とは全体の収支が赤字になること

冒頭でも述べましたが、マンション経営の失敗の定義は、「全体の収支が赤字になること」。例えば以下のようなケースです。

・毎月の家賃収入は黒字だが、売却時に希望の値段で売れず、全体では赤字が黒字を上回った
・毎月の家賃収入が赤字だが、売却時には購入時よりも高値で売れた。しかしトータルで見ると赤字幅のほうが多かった

上記のように赤字になってしまった場合にどうなるのかというと、自己資金でその赤字を補填することになります。それができない場合は銀行へのローン返済が滞り、最悪の場合には自己破産することになってしまいます。
このように聞くと、怖いからやめようかな…と考える人もいるかもしれませんが、実際にマンション経営で失敗してローンを返済できなくなってしまう割合は、意外に低いと考えられます。

地銀大手である千葉銀行の2018年度中間決算説明会の資料によると、賃貸用不動産向けのローンの返済が延滞してしまった比率は、0.02%程度なのだそうです。

・賃貸用不動産向け貸出(全体)の延滞率:0.02%
(参考)株式会社千葉銀行 2018年度中間決算説明会 資料 P.17

実際に自己破産に陥るのはそのうちの一部ですので、この数値よりもさらに低くなります。思っていたよりも低い割合なのではないでしょうか。

事前に失敗例を知り、対策をしておけば、ローンを返却できなくなるほど赤字に陥ってしまうという事態は避けられる可能性が高いと考えられます。やみくもに失敗を恐れるのではなく、まずはこれから紹介する失敗パターンを学んでいきましょう。

2.よくあるマンション経営の失敗事例

それでは早速、主な失敗パターンを紹介していきます。マンション経営の失敗は、主に以下の4パターンに分かれます。それぞれのパターンの特徴を知り、どんな失敗例を想定しておけばいいのか確認していきましょう。

2-1.不動産会社のセールストークを鵜呑みにしてしまった

よくある失敗の一つ目は「不動産会社のセールストークを鵜呑みにしてしまった」というケース。

「これは先ほど仕入れたばかりの物件で、こんなに条件のいいものは滅多に出てこないですよ。今すぐに決断しないと他の人に先を越されてしまいます。どうしますか?」などと担当者からあおられて、その言葉を鵜呑みにして物件を購入してしまう、というものです。

このような状況で、きちんと自分で調べもせずにうかつに契約をしてしまった結果、実は相場よりも物件価格が高かった…という失敗はよくあります。

不動産会社のセールス担当者の目的は、あくまでもあなたに物件を買ってもらって、仲介手数料という利益を得ること。その後のあなたのマンション経営がうまくいくかどうかまで、責任を負ってはくれません。見た目が誠実そうで人柄が信用できそうだと感じたからといって、その言葉を鵜呑みにするのはナンセンスです。
本当にその物件が良いのかどうか、他の物件とも比較してしっかり検討しないと、失敗をしてしまうという例です。

2-2.収支計算が甘かった

マンション経営では、以下の収支計算の結果がプラスになるよう運営していく必要があります。

・毎月の収入(入居者から支払われる家賃)ー毎月の支出(ローン返済や修繕費など)

しかし、マンション経営では意外と多くのコストがかかるため、初心者の場合は、物件購入前にそのすべてをイメージしておくのが難しい場合があります。

よくある失敗としては、支出について事前に細かく計算をせずに、不動産会社から出された収支計算に基づいて、計算上利益が出るみたいだから大丈夫か、と築古の1棟マンションを購入。実際にマンション経営を始めたところ、物件が老朽化しており、修繕・メンテナンス費が想定以上にかさんでしまった、というものです。

築古の物件は、新築の場合よりも修繕費がかさんでしまいますので、その分も多めに見込んでおく必要があったのに、それが不足していたという例です。

2-3.節税効果を期待したが想定外の出費が多かった

節税効果に対して過度なメリットを感じて、収益性の低い物件でマンション経営を始めてしまうのも、失敗につながりやすい行動です。

不動産会社の担当者から「節税になるので、最悪赤字だっていいんですよ」と言われて、収益性がそれほど高くない物件でマンション経営を始めてしまうと、失敗を招きます。
年間で節税できる金額を、修繕費や、退去のたびに発生するリフォーム費用などが上回ってしまうと、何のためにマンション経営を行うのかわからなくなってしまいます。

マンション経営は、株やFXなどと違って、現物があるので、購入したら終わりではなく、経営を継続していく中で、建物の修繕や管理費、清掃費など、様々な出費が発生します。
節税になるから収益性は低くてもいい、と思考停止するのではなく、様々な出費を全て考慮しても自分にとって金銭的なメリットがあるのかを見極める必要があったのに、それを怠ってしまった、という失敗の事例です。

マンション経営における節税効果を詳しく知りたい人は、こちらの記事もご覧ください
マンション経営で節税できる3つのケースと節税効果を解説!【税額シュミレーション付き】

2-4.利回りの高さだけを見て購入したが実際は利益の出にくい物件だった

マンション経営で利益を多く出したいのであれば、利回りの良い物件を選びたいですよね。しかし、提示された利回りに妥当性があるのか、きちんと確認をせずに購入してしまうと、失敗を招きやすいです。

例えば、オーナーチェンジの中古の1棟マンションで、利回りが10%超の物件を見つけて、お得だと思い購入したというケース。
実は、周辺の相場よりも高い家賃で知人やアルバイトを一時的に住まわせることで、見かけの利回りを高く見せるという手法をとられていて、後で困ってしまった、という例もあります。

一時的に住んでいた知人たちは、マンションの売買契約後には退去します。その後は、周辺相場に合わせた家賃に下げないと入居者が集まらないので、結果的に実際の利回りは悪化し、期待していた収益は上げられないという状況に陥ってしまいます。

そもそも利回りが良い物件というのは、何らかの問題があるため、物件価格を大幅に下げてでも手放したい状況である可能性が高いです。
利回りの高さだけを見て物件購入を判断したことによる失敗の例です。

3.マンション経営で失敗しやすい人の特徴

4つの事例を紹介してきましたが、これらの失敗をしやすい人には、共通した特徴があります。その特徴を詳しく把握しておくことで、自分にも同様の失敗に陥りやすい要素はないかを知ることができます。そうすれば、同じような失敗を防ぐためには、どのような対策をとるのが有効なのかを考えて、実行することが可能です。

マンション経営で失敗しやすい人の特徴を知り、同じ轍を踏まないよう注意していきましょう。

3-1.自分で勉強をしていない

失敗しやすい人の特徴として最も多いのは、自分でしっかりと勉強をしていない、というものです。マンション経営は、特定のギャンブルや宝くじとは違って、運で全てが決まるようなものではありません。戦略を立てて安定的な黒字を目指す、事業です。そのため、勉強不足では収益を出すのは難しく、失敗する可能性が高くなってしまいます。

例え自分に経験や専門知識がなかったとしても、インターネットや書籍で最低限の基礎知識を勉強し、不動産営業の担当者と対等に議論できるようにしておくことが大切です。知識のないまま物件を紹介してもらっても、それが本当に収益が出やすい物件なのかどうか、自分で判断することはできません。

そうするとどうなるのかというと、「大手の不動産会社だから大丈夫だろう」「この営業担当者は信頼できそうだから丸投げしよう」という思考に陥る人が多いのですが、これが一番危険です。

もしもその業者が悪徳不動産会社だったら、収益の見込めない物件を高値で売りつけられてしまうかもしれません。初心者で知識不足の買い手は、あれこれとセールストークをすれば言いくるめやすいからです。

反対に、勉強熱心な買い手に対しては、あまり収益の見込めない物件を紹介してしまうと、見抜かれて購入してもらえないかもしれないので、不動産会社側も、より良い物件を優先して紹介する可能性が高くなります。

収益性の低い物件を掴まされて失敗をしてしないよう、きちんと自分で勉強をするようにしましょう。

3-2.投資ではなく経営要素が強いことを認識していない

株式やFX、仮想通貨などの投資とは違って、マンション経営は「経営」と名がつくだけあり、経営者としての目線が必要なビジネスです。黒字を出すためにどうすればいいのか戦略を立て、状況に応じて様々な判断をしながら実行していく必要があります。

しかし、家賃収入は「不労所得」と呼ばれることもあり、放置しておけば勝手にお金が増える効率の良い投資、というイメージを持つ人も多く、そういった考えでマンション経営を行っている人は、失敗を引き起こしやすくなります。

マンション経営で収益を得られるかどうかは、オーナーであるあなたの手腕次第です。空室が埋まらないのであればどこに問題があるのか調査し、解決策を考えて対策をとる必要があります。支出が高すぎるのであれば、圧縮できる無駄な経費はないのか確認するべきでしょう。

マンション経営は投資ではなく、銀行から融資を受けて経営を行うビジネスです。この認識が薄い人は、失敗しやすいので注意が必要です。

3-3.自分でシュミレーションせず人任せにする

自分で収支のシュミレーションをせず、他人まかせにしてしまうというのも、失敗しやすい人の特徴の一つです。これからマンション経営をしようと考えている人は、多くの場合初心者で、経験豊富な人は少ないと思います。そのため、つい「相場や専門用語など、難しいことはよくわからないし、収支計算も面倒だから詳しい人やってもらったほうが安心」と思ってしまいがちです。

特に、物件を紹介されているときは、どうしても自分がお客さんのように感じてしまいます。しかし、マンション経営はビジネスです。自分でもシュミレーションを読み込んで、内容が妥当なものなのか確認しておかないと、その業者のシュミレーションが甘かった場合、後で毎月のキャッシュフローが悪化したとき、苦しむのは自分です。

このように、自分でシュミレーションせず人任せにするというのも、マンション経営で失敗しやすい人の特徴になります。

4.マンション経営に失敗しないための方法

よくある失敗例と、そういった失敗に陥りやすい人の特徴を解説しました。自分もこのような失敗をしてしまいそう…こんな風にお考えの人も安心してください。これらの失敗には、回避するためのポイントがあります。事前にしっかりと対策すれば失敗は回避できるのです。

4-1.購入前は「最初から利益の出やすい物件を選ぶ」ことを心がける

購入前の段階で最も重要なことは、「最初から利益の出やすい物件を選ぶ」ことです。

失敗には色々な種類がありますが、結果はどの失敗の場合でも同じで、「利益が出にくい条件の価格で物件を購入してしまったがために、家賃収入や売却益を支出が上回ってしまう」という状況に陥っていることが多いからです。

そのため、きちんと以下のバランスを考慮し、トータルで利益が出るような物件を選べば、失敗の可能性は格段に下げることができます。

1.収入:月々の家賃収入(インカムゲイン)、最終的な売却益(キャピタルゲイン)
2.支出:税金や管理費、修繕費など

前半で紹介した失敗例でもあるように、頭ではわかっていても、専門外の分野であったり、営業担当者に急かされたりすると、正常な判断ができずに失敗してしまう人は少なくありません。冷静に、家賃収入を安定的に得やすく、将来の売却時まで価値が下がりにくい物件を探すようにしましょう。

4-2.購入後は「収入を増やし支出を減らす工夫をする」ことを継続する

物件入手後も、これで一安心、とのんびりしていてはいけません。常に、収入を増やし支出を減らす工夫をし続けることが大切です。家賃が下がらないように物件の価値やイメージを保つ工夫をしたり、余分な経費がかかっていないか常に見直すようにしましょう。

社会の状況にアンテナを張っておくことも大切です。不動産市場は、政治や経済情勢の影響を大きく受けるもの。自分のマンション経営に影響を及ぼしそうなニュースを耳にしたら、先手を打って対応することが、失敗を防ぐために重要になります。
例えば、自分の物件があるエリアの地価が下がりそうだという情報を入手したら、多少損をするとしても、極力早めに売ってしまったほうが、後でもっと大きな損害を被ってしまうのを防ぐことができるかもしれません。

このように、マンション経営で失敗しないためには、購入前と購入後に、上記の2点を心がけることが大切です。具体的な方法は、次の章で解説します。

5.失敗しないマンション経営用物件の選び方

マンション経営では、最初の物件選びが成否を分けると言っても過言ではありません。妥協することなく、家賃収入を安定的に得やすく、将来の売却時まで価値が下がりにくい物件を選ぶようにしましょう。そのための物件選びのポイントを紹介します。

5-1.魅力的な立地のマンションを選ぶ

最初に大切なのが、立地が魅力的かどうかです。いくらお洒落で素敵なマンションだったとしても、駅から徒歩で30分以上かかる場所に立っていたり、近隣にお店が何もなかったりすると、住みにくいと判断されて、入居者が集まりにくくなってしまいます。

そのため、下記のポイントをチェックして、需要の高いマンションを選びましょう。

①多くの人から人気のエリアである

地方の人気のないエリアの物件よりも、人気の高い都内のエリアの物件の方が、家賃は下がりにくくなります。毎年多くのメディアで「住みたい街ランキング」のアンケート調査を行っていますので、参考にすると良いでしょう。

例えば、大東建託が調査した「いい部屋ネット 住みたい街ランキング2020<首都圏版>」によると、以下のようなエリアが人気となっています。

住みたい街(駅)ランキング TOP10

1.吉祥寺
2.横浜
3.恵比寿
4.みなとみらい
5.鎌倉
6.自由が丘
7.中目黒
8.新宿A
9.大宮
10.池袋

出典:大東建託株式会社「いい部屋ネット 住みたい街ランキング2020<首都圏版>」

トップ3は前年と変わっておらず、吉祥寺・横浜・恵比寿エリアは安定した人気を誇っているということが伺えます。これらの街が人気エリアとして選ばれたのには、以下のような理由が挙げられています。

・便利な商業施設があり買い物ができる場所が多い
・緑豊かな公園もあり、都会と自然がほどよく共存している
・交通機関が発達していてアクセスが良い
・治安が良い
・街並みがおしゃれ

上記のように、買い物や交通面での利便性だけでなく、適度な自然を感じられることや、治安の良さなども重視する人が多い結果、これらの街が人気エリアとなっているということがわかります。
不動産は需要と供給のバランスが重要ですので、自分がとても好きな街であっても、他の多くの人も同じように思わないと、入居者は集まらない可能性があります。

そのため、こうしたランキングなどをチェックして、立地の魅力を客観的に判断すると良いでしょう。

②最寄駅からの近さ
最寄駅からの距離も、立地の魅力には大きな影響を与える要素の一つです。最近は在宅勤務の人も増えてきたとは言え、ずっと自宅に閉じこもっているわけではないので、外出時のことを考えると、駅から自宅までの距離が遠すぎるのは嫌だと考える人のほうが多いでしょう。

実際に、[SUUMO賃貸・一人暮らしのこだわり条件調査]によると、以下のように、最寄駅からの距離は15分未満という人が全体の85.2%を占める結果になったそうです。

参考:[SUUMO賃貸・一人暮らしのこだわり条件調査]賃貸物件の探し方調査[1]

そのため、マンション経営を成功させたいなら、最寄駅から近いマンションを選んだほうが、賃貸物件としての魅力が高く、入居者集めに困りにくいといえます。
少なくとも、駅から徒歩15分以内のマンションを選ぶようにすると良いでしょう。

5-2.物件自体に付加価値があるマンションを選ぶ

立地の良い物件を選べたとしても、同じような場所に建っているマンションは他にも数多く存在します。その中でさらに競争力を高めるためには、周辺の物件と比較したときに優位性がある、価値が高いマンションを選ぶことが重要です。例えば、以下のような差別化ポイントが考えられます。

・スーパーなどの商業施設と直結している
・マンション内にジムやサウナなどの人気設備が併設されている
・ペット可である
・周辺と比較してデザイン性が非常に高い、おしゃれなマンションである
・防音・遮音性が高い

上記のように、周辺マンションにはない特徴があると、その点に魅力を感じる入居者を集めやすく、退去者も出にくいため、マンション経営を行っていく上で強みとなります。また、築年数が経過しても価値が落ちにくくなりますので、将来的に売却をするときにも利益が出やすくなります。

上記のポイントの中で最後に挙げた、「防音・遮音性が高い」という要素は、特に重要な強みになります。

国土交通省の「平成30年度マンション総合調査」によると、マンションにおけるトラブルの原因の1位は「居住者間のマナー」で、具体的内容の1位は、「生活音」でした。そのため、今後は物件探しにおいて「遮音性」が重要なポイントとなっていくことが予想されます。実際にサウンドプルーフでは、防音・遮音性の高いマンションを取り扱っていますが、空室が発生しない満室経営に加えて、通常の賃貸物件では例を見ないウェイティング(入居待ち)が全物件で発生しています。

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5-3.中古よりも新築のマンションを選ぶ

新築物件は、購入価格が中古物件よりも高額で、利回りは低くなりがちです。しかし、実は以下のようなメリットがあるので、マンション経営には新築マンションを選ぶことをおすすめします。

①家賃が下がりにくい
中古よりも耐用年数が長く、長期間、家賃が下がりにくいという特徴があります。設備も最新のものになるため、家賃を下げなくても空室が埋まりやすいといえます。

②10~15年程度は大規模修繕が発生しない
中古物件は初期費用が安いというメリットがありますが、経年劣化が進んでいるため、購入後すぐに、予想外の修繕費用がかさんでしまうこともあります。
しかし新築マンションなら、しばらくは高額なメンテナンスや想定外の故障に対する出費が不要となるので、支出を抑えることができます。

③売主の会社が賃貸管理もしてくれることが多い
新築マンションの場合は、売主がその後の賃貸管理も請け負う仕組みになっていることが多いです。そのため、不動産会社はマンションの売買契約を済ませたら終わり、というわけではなく、その後も入居者を集めて管理する、という部分までサポートしてくれます。

そうすると、不動産会社側としても、入居者が現れにくい難ありの物件を売ってしまうと、その後自分たちが管理手数料を得られず困ってしまいます。そのため、満室になりやすく、マンション経営がうまく回りやすい物件を紹介してくれる可能性が高いというのも、安心のポイントになります。

6.失敗しないためのマンション経営の方法

マンションを購入しただけで安心をして、後は何もしないというのも、失敗の原因の一つになります。入居者は、何もしなくても永遠にそこに住んでいてくれるわけではありません。また、物件に魅力がなければ、入居者は集まりません。そのため、常に自分の物件が選ばれやすいように、工夫をし続けることが大切です。運用時に失敗を防ぐためのコツを紹介します。

6-1.物件の価値を高めるための工夫をする

家賃を下げないと入居者が集まりにくくなった…そんなときは、以下のような方法で物件の価値を高める工夫をしましょう。家賃を下げずに済むだけでなく、多少上げても入居希望者が増えるかもしれません。

・リフォームやリノベーションをすることで、内装や外装を最新のものにする
・共有スペースにジムやシアタールーム、来客用の貸出ルーム、パーティルームなどを作る
・Wi-Fi利用料を無料にする
・食器洗い機や浴室乾燥機など人気の設備を標準で備え付ける

特に、築年数が経過してきたら、第一にリフォームを検討しましょう。入居希望者を増やすだけでなく、売却時のことを考えてもメリットが大きいです。長年リフォームをしていない劣化の進んだマンションよりも、定期的に内装や外装を手入れしている物件のほうが価値を認められやすいので、高値売却を期待することができます。

常に、借りる人、買う人の目線に立ち、自分の物件の魅力を高める方法を考えることが大切です。

6-2.ローンの利息を減らす

収入を高めるだけでなく、常に支出を減らす工夫をし続けるのも重要です。税金などは、自分の努力でどうにかなるものではありませんが、ローンの利息は、実は減らせる可能性があります。
方法は以下の3つです。

1.繰り上げ返済をする
2.金利の引き下げを交渉する
3.別の金融機関へ借り換えをする

手元資金に余裕があるのであれば、ローンを繰り上げ返済すると、総支払利息を軽減することが可能です。マンション経営開始時には資金がなかったけれど、数年経って手元に資金ができた、という場合は、利息分を節約するために繰り上げ返済するという方法を検討すると良いでしょう。

また、既存の金融機関に対して、金利の引き下げを相談することもできます。「他の金融機関から借り換えを提案されているが、金利を見直してくれるなら御行との取引を継続したい」などと相談をすると、交渉に応じてくれる可能性もあるでしょう。

交渉しても金利を下げられないという場合には、もっと金利の安い別の金融機関へ借り換えをしてしまうという方法もあります。

一度借りたら借りっぱなしにしておくのではなく、収支改善できるチャンスがないか、定期的に見直すと良いでしょう。

6-3.管理会社を変更する

マンションの管理を外部の会社に委託しているのであれば、管理会社を変更するという選択肢もあります。現状の管理会社のサービスや費用に満足がいっていないのであれば、もっとサービスの質が高く、管理費の安い会社を探してみると良いでしょう。
もしくは、労力は増えてしまいますが、やる気があるのであれば、自分自身で管理するという方法もあります。

管理費は毎月発生する支出ですので、ここを節約することができれば、毎月のキャッシュフローの改善が見込めます。現在の費用で良いのか、定期的に見直すようにしましょう。

6-4.必要であれば損切りのための売却で損失を最小限に抑える

社会情勢の変化などがあり、今後そのマンションを経営し続けても、トータルで利益が出る可能性が低いということがわかったら、早いうちに売却するというのも重要な経営判断です。
よく、株やFXの投資に失敗した人の話を耳にすることがあるかもしれませんが、その多くは、早いうちに損切りすることができず、だらだらと持ち続けた結果、損失が膨らんでしまったというケースです。

損をするのは、残念なことではありますが、避けられない可能性の一つではあります。そんなときにいち早く対応できるかどうかが、損失を最小限に抑えて失敗を防ぐために重要なポイントです。

常に政治や経済の状況を把握しながら自らの物件の収支を確認し、売却すべきタイミングを逃さないようにしましょう。

7.まとめ

マンション経営でよくある失敗について解説してきました。

マンション経営の失敗とは、全体の収支が赤字になってしまうことです。その具体的な失敗例としては、以下を紹介しました。

<マンション経営における主な失敗例>
・不動産会社のセールストークを鵜呑みにしてしまった
・収支計算が甘かった
・節税効果を期待したが想定外の出費が多かった
・利回りの高さだけを見て購入したが実際は利益の出にくい物件だった

さらに、マンション経営で失敗しやすい人の特徴は下記の通りでした。

<マンション経営で失敗しやすい人の特徴>
・勉強していない
・投資ではなく経営要素が強いことを認識していない
・自分でシュミレーションせず人任せにする
・不動産会社の話を鵜呑みにする

また、マンション経営に失敗しないための方法としては、購入前なら、「最初から利益の出やすい物件を選ぶ」こと、購入後なら「収入を増やし支出を減らす工夫をする」ことを継続することが重要であることをお伝えしました。

そして、その具体的な方法として以下を解説しました。

<失敗しないマンション経営用物件の選び方>
・魅力的な立地のマンションを選ぶ(人気度、最寄駅からの距離)
・物件自体に付加価値があるマンションを選ぶ
・中古よりも新築のマンションを選ぶ

<失敗しないためのマンション経営の方法>
・物件の価値を高めるための工夫をする
・ローンの利息を減らす
・管理会社を変更する
・必要であれば損切りのための売却で損失を最小限に抑える

ここまでお読みいただいたことで、マンション経営における、よくある失敗パターンを理解していただけたのではないでしょうか。

マンション経営には、高額な投資が必要となりますので、失敗してしまうと、簡単にやり直すことはできません。特に、利益の出にくい物件を掴まされてしまうと、その後の巻き返しは非常に困難です。そのため、失敗を防ぐための対策を事前に講じることを意識していきましょう。
自分の納得のいく物件を手に入れて、全体で収益が出る、成功するマンション経営を目指していきましょう。

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